＜遂に、友情のバロムクロスが崩壊か・・・＞　ロシア産・デマントイドガーネット　０．４３ｃｔ

 と、と、ところが…‥です。戦争が長引くにつれ、ロシアの攻撃がエスカレートし、ミサイルが、首都キエフどころか、西の端の「故郷リビウ」にまで着弾するようになり、二人の友情に亀裂が入り始めたのです。去年の７月から、再びタイに行き始めましたが、二人は、徴兵を恐れてか、店には一切姿を見せなかったし、また、廊下で見かける事はあっても、それぞれが別のパートナーと仕事をしておりました。そして、彼らの店で働くタイ人女性から１２月のクリスマス前、衝撃的な事実を知らされます。「彼ら二人は別れて、別々の道を歩む事になりました」と…‥。別に、喧嘩をしたわけではないようです。ロシア人の青年の方が、去っていったようです。おそらく、ウクライナ人青年に対して申し訳なくて、一緒にいるのが居たたまれなくなったんだろうと思います。このロシア人青年も、とてもいいやつで、某の事が好きなのがとてもよく分かる、そんないいやつでした（笑）。彼にしてみれば、むしろ、ウクライナ人青年からロシアの事を罵倒してもらった方がよっぽど気持ち的に楽だったのだろうと思います。あるいは、些細なケンカで逆上して殴ってくれた方がよっぽど気持ち的に楽だったのだろうと思います。でも、ウクライナ人青年は、そういう事をしなかった・・・・・。以前と同じように接してくれた・・・・・。それが逆に辛くて・・・・・。まあ、あくまでも推測ですが、そんな事じゃないのかなあ…‥。彼らは、あまり資力がないので、二人合わせて一人前みたいなところがありましたので、ビジネス的には、二人が別れても、何のメリットもありません。家賃や人件費・光熱費など、経費が重くのしかかるだけです。このままだと、二人は、ドルゲ（行く手を遮る黒い影・プーチン）のせいで、宝石業界から消えていくかもしれません…‥。そんな気がします。再び二人がバロムクロスで正義のエージェントに変身する日が来るのでしょうか？

 さて、今回、皆様にご紹介する商品は、ロシア産のくせに虹色のファイアが強く出る「デマントイドガーネット」です。ロシア産のグリーンは、クロム発色ですので、このクロムが邪魔をして、ファイアが出にくくなるようです。ファイアが全く出ないロシア産が多い中で、きっちり仕事をしてくれるのは希少です。緑の色の質感は、どのナミビア産よりも勝っています。この点、さすがは、色が売りのロシア産です。トップランクのギラギラしたグリーンではないですが、イエローを強く含んだ特殊なグリーンの素地に、キラキラが湧きたちます。これはこれで綺麗な宝石ですので、特殊カラーのコレクションとして、おひとついかがでしょうか？素敵な枠（わく）とバロムクロスした時、素敵な宝飾品が出来上がる事でしょう。

  ＊今回出品しておりますのは、小さいラウンドが３つ並んでいます中の、真ん中のルースでございます。七枚目の写真の一番右端です。グリーンの質が一番良いのでお分かりになると思うのですが、もし、分からない時は、ご質問欄でお尋ね下さいませ。